春が終わり、梅雨どきの蒸し暑い季節~夏になれば どこからともなくやって来る【蚊(カ)】。
就寝中に、枕元で“ ブ~ン ” と聞こえれば 落ち着いて寝られません (;^ω^A
そもそも、私たちが住む日本には どんな種類の【蚊(カ)】が生息しているのでしょうか。
(白黒模様の蚊の名前って 知ってますか?)
【日本の蚊の種類】や【蚊の生態】を調べてみました。
日本で見かける蚊は主に3種類
日本国内で見かける【蚊(か)】は、およそ100種類が確認されています。
(えっ!!100種類も飛んでる?とビックリしますが、世界では さらに多い3000種類が 存在します。)
しかし、国内で私たちが目にする【蚊(か)】は約3種類ほどで、この蚊がたくさん生息しています。
●アカイエカ:体長約5.5mm。腹背部は橙色がかっている。
●ヒトスジシマカ(ヤブ蚊):体長約4.5mm。黒い体色に白い縞(シマ)があり、胸部の背側に白色の縦線が1本入っているのが特徴。
●チカイエカ:体長5.5mm、灰褐色〜赤褐色で腹部背面の各節に白帯がある。
体や翅に斑紋は無く、脚も暗褐色で白帯はない。
メスだけ吸血する蚊の生態(生息地)
【蚊(カ)】は、ハエ目(双翅目)糸角亜目カ科(学名: Culicidae)に属する昆虫です。
ナガハシカ属、イエカ属、ヤブカ属、ハマダラカ属など35属、約2,500~3000種が存在。
ヒトなどから吸血し 種によっては 各種の病気を媒介する衛生害虫ですので、甘く見てはいけません。
1億7,000万年前 中生代ジュラ紀の地層から発見されているのが、最も古い【蚊】の化石となります。
(twitterより ↓アカイエカの画像)
11/30のアカイエカ。今年は暖かいから… pic.twitter.com/QOhsRWMK0H
— bergkatze (@nekodaisuki1208) 2018年12月9日
さて 夏の夜 周囲を飛び うっとうしい【蚊(カ)】ですが、じつは吸血(血を吸う)するのは【メスの蚊】だけ。
(産卵のための栄養源として吸うので、主食が血ではない)
刺す針といえば、1本の印象ですが「6本の針」で人や動物の身体を刺します。
蚊の口は6本の針に分かれており、それぞれの針には皮膚を切り裂く・血液を通す・蚊の唾液を注入するなど違う役割があります。
1回の吸血量は【蚊自身の体重分】と同じくらいで、吸った分 体重が増えるため 動作も遅くなります σ(^_^;)
反対に オスの蚊は血を吸わず、花の蜜や草の汁を吸って生きているのです☆
その 生息している分布地域ですが、アカイエカは「北海道、本州、四国、九州(奄美、沖縄、小笠原、東南アジアでは、別亜種のネッタイイエカが分布)」。
ヒトスジシマカは「秋田県と岩手県が分布北限で、それ以南に分布」。
チカイエカは「北海道〜九州に分布」となります。
ところで【蚊(カ)】は、水のあるところで産卵しますが、キレイな水・汚れた水など 産卵場所は 蚊の種類により異なります。
ですので、蚊の幼虫[ボウフラ]の生息場所は 水田、池、沼、浄化槽、下水溝、古タイヤの溜まった水、どぶ、空き缶、空き瓶の水たまりなど色々なのです~。
また 成虫になったヒトスジシマカは 移動距離が少なく 生まれた場所から半径100メートルほど。
反対に アカイエカは 数キロメートルも移動が可能です。
(【蚊の種類】がちがうように 移動距離も異なるのですね~)
さらに 面白いことに『カに刺される時間』も【蚊の種類】により異なります。
たとえば、ヒトスジシマカ(通称:ヤブ蚊)は、昼~夕方にかけて血を吸います。
アカイエカは、夕方から夜にかけて血を吸いますので、寝ているときに刺されるのはアカイエカかな。。。
また、チカイエカは 名前が関連するのか不明ですが「地下鉄」などで見かけられ、年中 ブーンと飛んでいます。
(※ アカイエカとチカイエカの見た目は 大変似てるので、区別も困難です)
セミより短い「蚊の一生」
セミの成虫での一生は短いというのは、よく聞く話ですが【蚊の一生】は どうなんでしょうか?
1.水面や水辺へ【蚊(か)】が産卵する
2.幼虫である[ボウフラ]が生まれるのは 1,5日~5日目ほど。
3.水中で過ごす[ボウフラ]は、7日~10日ほどで4回の脱皮を繰り返し『オニボウフラ(サナギ)』となる。
(※『オニボウフラ(サナギ)』になるのはアカイエカです)
(※オニボウフラ=胸背部に1対の呼吸管があり,その先端を水面に出して呼吸。さなぎは通常オニボウフラといわれている。)
4.『オニボウフラ(サナギ)』は、2,3日 水中生活をする。
5.その後【蚊(か)】の成虫となり2,3週間生きるが、その間 交尾、産卵をする。
(アカイエカは150~400個の卵、ヒトスジシマカは80個ほどの卵を産む)
セミは土中生活が数年もありますが、蚊の場合 生まれてから死ぬまで1ヶ月ほどでしょうか。
虫ですから、やはり 寿命は短かかったですね (*v.v)(しかもセミよりも。。。)
蚊によって起きる病気『蚊媒介感染症』
寿命が短いからと、侮ることなかれ!
【蚊】にさされると、かゆいし腫れますが、その理由はアレルギー反応を起こすからです。
また 痒いからと、かきむしってしまうと傷ができ「とびひ」にもなりますので、まずは冷やす等して かかないことが大事。
あまり腫れがひどいときは、皮膚科など病院で診察してもらったほうが良いでしょう。
しかし、なにより蚊に刺され、一番 心配なのは『蚊媒介感染症』。
日本では「日本脳炎(コガタアカイエカ)」「デング熱」がよく知られています。
海外では「マラリア」「デング熱」「ウエストナイル熱」。
また動物のペットの病気として「フィラリア」があります。
アカイエカは「フィラリア(糸状虫症)」を媒介しますし、もし 西ナイルウイルスが日本に侵入したら、その媒介者となる危険性もあります。
ヒトスジシマカでは「デング熱」の媒介者として重要で、西ナイルウイルスを媒介する危険性も。。。
チカイエカも「フィラリア(糸状虫症)」を媒介、また西ナイルウイルスが日本に侵入すれば、媒介者となる危険性もあります。
このように、日本でよく見る【蚊】ですが、意外と恐ろしいことがわかります。
地球温暖化で日本も毎年 気温が上がり「亜熱帯化」が進んでいることから『蚊媒介感染症』にも注意しなくてはならない実情になりつつあります。
(↓ ダニやハチ、毛虫など 害虫トラブルを解決してくれるお店もあるよ~^^)
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ホント!?蚊に刺されない方法
ふいに飛んでくる【蚊(か)】ですが、人間であれば誰でも刺すわけではなく「記憶・学習能力」が 蚊にも有ることがわかったのです。
アメリカの生物学系学術誌「Current Biology」によれば “ 叩かれそうになった蚊は、その危険をさけるため その叩いた人間の体臭を記憶し さける能力がある ” ということです。
しかも、30分や1時間の短時間ではなく、24時間も その体臭をさけるそう (☆。☆)
(避けることに加え、その体臭を何日も覚えているようです)
つまり・・・もし【蚊(か)】をパチンと叩き 命中不可能であっても 叩く動作は【蚊に効果】があるということ★
すこしおかしな言い方ですが【蚊】にたいして 叩く動作や、大げさな動作(おどるとかダンスとか 笑)をつづけてみましょう。
その人を刺すため【蚊(か)】は寄ってくることが なくなります ( ̄▽ ̄*)。
(史上初の研究結果発表ですからね)
これは、とてもカンタンな方法なので わたしも試してみたいと思います!
おまけ:蚊取り線香が渦巻きの理由
一昔まえでは おばあちゃん家などに置いてあった 夏の風物詩【蚊取り線香】★
しかし、今では【蚊取り線香】に変わる 新たな商品が販売されています。
たとえば 定番の液体電子蚊取り器具。
ほかにも、スプレー式で「24時間蚊がいない空間を持続」する蚊取り器。
ちなみに、↓ こちらのスプレーは「ダニ対策・予防スプレー」ですが、あると安心かな・・・^^
(化学薬品は不使用ってのは ウレシイ)
ですから、渦を巻いている【蚊取り線香】なんて、知らないかたも多いかもしれません。
さて そんな【蚊取り線香】ですが、形状がユーモアです。
どうして【蚊取り線香】はグルグル渦巻きなのか?
その理由は ちゃんとありました (・∀・)/
除虫菊(じょちゅうぎく)を使用した【蚊取り線香】を作った会社は「金鳥(きんちょう)」。
明治23年 最初に作られた【蚊取り線香】は、長さが20センチほどの棒状でした。
この棒状蚊取り線香は、40分ほどですぐ燃え尽きてしまうのが欠点でした。
(また、運搬中に折れやすいというのもデメリットでした)
そこで、明治28年(1895年)に金鳥(きんちょう)の会社社長・奥さんが考案したのが「渦巻き型」でした。
棒状では20センチの長さが、ぐるぐると渦巻くことで長さが「75センチ」にも★
アカイエカなどが出回る 夜の就寝中には 約7時間持続し燃えてくれるのです、素晴らしい~。
ちなみに、ナゼ【蚊取り線香】は緑色なの?といえば・・・暑い夏に使うので涼しい色にということ。
また蚊取線香ができるまでは、虫よけに「蚊遣り」といって ヨモギの葉などの草の葉を燃やしていたそうです。
その草葉のカラーをイメージし緑色にした理由のひとつです (^ε^)♪
日本(ニホン)で見られる【蚊】は、約100種類が確認されてますが、じつのところ 3種類の蚊がほとんどだと分かりました。
夏の時期には 嫌な風物詩!?ですが、蚊に刺されることは 決してよいことではありません。
『蚊媒介感染症』という 怖い病気にもなりえるということも、頭に入れておいていただければ幸いです。
以上「日本で見る蚊の種類は主に「3種類」~実はメスだけが吸血します~」の話を紹介しました。
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